溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
たまらず瞼をギュッと閉じると、佐々木君は甘い声で囁いた。

「このタイミングで目を閉じたらだめだよ。男はみんな勘違いする」

彼のセリフに瞼を開けると、彼との距離は目と鼻の先で、熱い瞳を向けられていた。

少しでも動いたら唇が触れてしまいそうな距離に、心臓が止まりそうになる。

勘違いしてもいい。だって私は佐々木君のことが好きだから。

声にならない代わりに態度で示すように、再びそっと瞼を閉じた時、勢いよく部屋のドアが開かれた。

静かな室内に響き渡った大きな音に肩がすくむ。そのまま目を開けると、佐々木君もびっくりしていた。

「こら真太郎! お前、嫁入り前のお嬢さんになにをやっている!」

部屋に勢いよく乗り込んできたのは、佐々木君のお父さんだった。そして素早く私から佐々木君を引き離した。

「ふたりで部屋で過ごすことは許可したが、いかがわしいことをする許可をした覚えはないぞ?」

刺々しい声で言うお父さんに、佐々木君は呆れ顔で言う。

「それよりどうしてこのタイミングで乗り込んできたわけ? ……まさか父さん、部屋の中を覗いていたのか?」
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