溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
おばあちゃんに送り出され、玄関から外に出ると雲ひとつない青空が広がっていた。それだけで気分が晴れやかになる。

「……よし!」

気合いを入れて歩道に出ると、既にそこには一台の車が停車していた。あの車、佐々木君のだよね?

以前送ってもらった時に乗っていたのも、黒のセダンだったはず。

ドキドキしながら近づいていくと、私に気づいた佐々木君が車から降りてきてくれた。

「おはよう、佐野」

そして眩しい笑顔に胸がギューッと締めつけられる。

「あ、おはよう」

小走りで彼の元へ向かうと、佐々木君にジッと見つめられる。

どうしよう、すごく見られている。この可愛いワンピース、年甲斐もなかった? もっと大人っぽい服にすればよかったかな。

変な焦りを覚える中、佐々木君は目を細めた。

「今日の佐野、すごく可愛い。びっくりした」

「えっ?」

「その服、佐野によく似合っている」

立て続けに誉められ、嬉しさと恥ずかしさから「わー!!」と叫びたい衝動に駆られてしまう。

「……ありがとう」

お礼を言うだけで精いっぱいだ。
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