溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
「これから少しずつでも家族になっていきたいと思っている。理想は佐々木君のご家族みたいに、笑いが絶えない家族になりたい」

初対面の私でも楽しいと思えたほど、たくさん笑って笑顔で過ごしたい。

ちょうど信号は赤に変わり停車すると、佐々木君は優しい瞳を私に向けた。

「大丈夫、きっとすぐにそなれるよ。……でも俺の家みたいにはならない方がいいぞ? けっこう迷惑していることもたくさんあるんだ」

うんざり顔で言うと、信号は青に変わり再び車を発進させた。

「そうなの? すごく素敵なご両親だと思うけど」

優しくて面白くて、なにより仲が良いんだなーて思った。けれど、どうやら佐々木君にとってはそうではないようだ。

「仲が良すぎて、色々と家族のイベントには付き合わされるし、なんでも親には報告しないといけないんだ。……佐野もうちの家族になったら苦労がわかるよ」

「…………えっ!?」

ワンテンポ遅れて反応すると、佐々木君は前を見据えたままクスクスと笑う。

「言っておくけど、その苦労絶対理解してもらうからな」

「っ……!」

グイグイ責めてくる佐々木君に、なにも言えなくなる。
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