溺愛診察室~一途な外科医に甘く迫られています~
真太郎ってば本当にこのままするつもりじゃないよね? いくら朝早い時間だと言っても、バレたらどうするの?

「真太郎、やっぱり……」

「黙って」

それ以上なにも言えず、キスで唇を塞がれてしまった時、勢いよく部屋のドアが開いた。

突然のことにフリーズし、彼に組み敷かれた状態のままふたりでドアの方へ視線を向ける。

するとお父さんがすごい剣幕で叫んだ。

「真太郎ー!! お前って奴はっ……!」

すぐさま真太郎はベッドから出され、お父さんの説教がはじまった。

慌てて身なりを整えながらも、呆気にとられてしまう。

でも次第に今の状況が恥ずかしいながらも可笑しくて、笑ってしまった。

私の左手薬指には幸せのしるしがある。

このアイテムひとつで、私は多くの幸せをもらえるんだ。愛する人と結ばれること、その家族との幸せ。……そしてきっと近い将来、生まれてくる新しい命と出会える幸せを。

指輪を撫でながら、そんな未来が想像できて私は幸せな気持ちでいっぱいになった。


   END
< 279 / 279 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:858

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
たとえ愛されていなくても、好きな人と結婚できるなら 幸せになれると思っていた。 だけど、実際に始まった愛のない新婚生活は つらいことばかり。 愛のない政略結婚だと思っていたけれど……? 実は、愛されまくりの妻でした。 ※2025年12月発売のベリーズ文庫 改稿前の試し読みとなります。続きはベリーズ文庫にて お楽しみいただけましたら幸いです。
表紙を見る 表紙を閉じる
騙されて連れて行かれたお見合いの席で出会った人。 彼とは初対面のはずなのに、私に結婚を迫ってくる。 どうしてこんなに優しくしてくれるの? なぜ愛してくれるの? 彼の一途な愛に疑問が増すと同時に、次第に惹かれていく。 だけど彼の想いには、ある秘密があって……? 記憶の扉が開いた時、彼の一途な想いに胸が苦しくなる。 パイロット×呉服屋の令嬢 お見合いから始まるラブストーリー
愛が溢れた御曹司は、再会したママと娘を一生かけて幸せにする
  • 書籍化作品
[原題]きっとキミは、運命の人~記憶を失ったはずなのに、溢れる想いは止められない~

総文字数/116,921

恋愛(純愛)227ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あなたが私の運命の人だと、信じて疑わなかった。 偶然の出会いからはじまった私たちの関係。 一緒にいられるだけで幸せで、それだけで充分だった。 どんな未来が待っていても、彼となら乗り越えられると思ったのに――。 駆け落ちを約束した彼に振られてから発覚した妊娠。 立ち直って新たな地で新生活をスタートさせたのに、偶然に再会した彼は 私の記憶を失っていた。 「きっと俺は何度記憶を失っても、萌を好きにならずにはいられないんだと思う」 °˖✧運命の彼と再会して始まるシークレットベビー✧˖° ※こちらは改稿前のものです。加筆・修正されたものが2023年5月10日 ベリーズ文庫より発売されます。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop