主任とルームシェア始めました
私たちは、駅前のカフェに入った。
「遥さん、何飲みます?」
「んー、カフェラテにする。」
「はい。
じゃ、カフェラテ1つとホットコーヒー1つ。」
注文を終えると、坂野くんが口を開いた。
「遥さんは、いつから河谷主任と
付き合ってたんですか?」
「えぇ!?
それ、聞く?
恥ずかしいんだけど。」
「でも、前は、大野さんと付き合って
ましたよね?」
「まぁ、そんな事もあったけど…
っていうか、よくそんな事知ってるね。」
「まぁ、遥さんの噂は、広まるのが早い
ですから。」
「!
前にも言われた事ある。
それ、めっちゃ迷惑なんだけど。」
「噂なんで、どうしようもないですけど。
それで? 河谷さんの略奪愛なんですか?」
「は?
けいちゃんは、そんな事しないよ。
けいちゃんは、哲平に振られた私を慰めて
くれたの。」
「大野さん、自分から遥さんを振ったくせに、
あんな未練タラタラなんですか?」
「あれは、未練っていうより、逃した魚は
大きいと思ってるだけじゃない?」
「遥さんは、やっぱり、鈍いんですね。」
「最近、よく言われるけど、私の事なんて、
みんなが言う程、誰も見てないし、想って
ないと思うよ。
哲平もけいちゃんもオープンで付き合ってた
から、噂になるだけじゃない?」