主任とルームシェア始めました

ヤダ!
どうしよう…
けいちゃん、助けて!

「乱暴するつもりはありません。
ただ俺の気持ちに応えて欲しいだけ
なんです。」

「だって、あなたも新婚なんですよね!?
綺麗な奥様がいらっしゃるじゃないですか?」

「彼女は綺麗なんですが、大人しすぎて
物足りないと思ってたんですよ。
あなたのように明るくてかわいい女性を
求めてたんだと、今日、気づきました。」

「そんな事を言われても、私には主人が
いますから…
ごめんなさい。」

そう言うと、佐藤さんの手が緩んだ。
私は一目散に駆け出した。

暗闇を抜け、明るい庭園を走ると、探しに来たけいちゃんを見つけた。

「けいちゃん!
けいちゃん!
けいちゃん!」

私はけいちゃんにしがみついて泣いた。

「遥、どうした!?
何があった?」

けいちゃんは、後ろから、歩いてくる佐藤さんを見つけると、

「あいつか?」

と聞いた。

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