社内恋愛狂想曲
だけど瀧内くんの言うように、葉月も伊藤くんも、もっと素直になればいいと私も思う。

二人とも私に話してくれたときは、今でも大好きでどうしようもないという気持ちがヒシヒシと伝わってきたのに、お互いの顔を見るとどうしてあんなに意地を張るんだろう?

いくら私がお節介でも、相手を想う気持ちは自分の口から直接伝えるべきだと思うから、二人を見ていると余計に歯がゆくなってしまう。

「言葉にすればたった一言なのに、本当に素直じゃないんだから……」

私のひとりごとに瀧内くんが無言でうなずいた。

そのとき、コンビニへ行っていた伊藤くんが重そうな分厚い雑誌を手に戻ってきた。

「このタイミングで、なんで雑誌……?」

心底不思議に思ってそう呟くと、瀧内くんが人さし指で私の肩をトントンと叩く。

「あれですよ、ほら。ピンクの……」

「ピンクのあれ?」

瀧内くんが指さしたのは、伊藤くんが手に持っている雑誌のポスターだった。

「なになに……?ウエディングマガジン HAPPY!10月号……特別付録  幸せを呼ぶピンクの婚姻届……?」

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