社内恋愛狂想曲
「いや……それは両方ないけど……」

「だったらやっぱり佐野主任に話だけでも聞いてもらうべきです」

なんの話をしているのかよくわからないけど、最近仕事以外で二人が一緒にいるところをよく見掛ける気がするし、それだけ仲が良いということなのか、三島課長と瀧内くんの上下関係が逆転しているのは、私の気のせいではないと思う。

誰に対しても優しい三島課長とハッキリものを言うクールな瀧内くんは、正反対のようで、なかなかいいコンビかも知れない。

「そうだ、瀧内は明日の朝が早いんだろ?早く帰って休んだ方がいいぞ!」

「それもそうですね。じゃあ帰りますけど、そういうことですのでよろしくお願いします、佐野主任」

「えっ?!」

そういうことってどういうこと?

いくら説明が面倒でもすべてが雑すぎやしないか!

「詳しくは三島課長から聞いてください。それでもわからなければ、今日はもう遅いので明日連絡ください」

瀧内くんに翻弄されている感が否めない三島課長と、何がなんだかさっぱりわからない私を残し、瀧内くんはさっさと車を降りてマンションの中へと姿を消した。

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