社内恋愛狂想曲
こんな煽られ方であんな想像をしてしまったら、意識するなと言う方が無理な話だ。

自分の知らないうちに他人の頭の中で勝手にあんな役を演じさせられて、なんだか三島課長に申し訳ない。

私は明日、三島課長の顔をまともに見られるだろうか……?

「雰囲気に流されて好きでもない相手にそんなことする人じゃないと思うけど……。ねぇ、三島課長は私の彼氏が護だって、知ってるのかな?」

「うーん……いや、知らんのちゃうかなぁ……。瀧内くんも志岐も、余計なことは多分言わんと思うで」

どの辺が余計なことなんだろう?

いくら仲が良くても、他人のプライベートなことを勝手に話したりはしないとか、そういうことだろうか。

「そっか……。じゃあ、そろそろ電気消すね。おやすみ」

「おやすみー」

私が部屋の照明を消すと、葉月はあっという間に寝息を立て始めた。

そういえば、葉月が伊藤くんのことを“志岐”って呼ぶの、初めて聞いたな。

いろいろあったけど、この二人はこの二人でうまくやっているようだ。

私もバレーの練習とか今後に備えて、明日は三島課長のことを“潤さん”と自然に呼べるように頑張ってみよう。


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