社内恋愛狂想曲
食事の後片付けは、葉月と伊藤くんがやってくれることになった。

瀧内くんはソファーでゴロリと横になって、スマホを眺めている。

どうやら瀧内くんは、何をしてもしなくても許される末っ子ポジションらしい。

「片付けと戸締まりは俺たちに任せて、潤くんと佐野はそろそろ出掛けたら?」

伊藤くんが葉月の洗った食器をすすぎながらそう言うと、三島課長は壁に掛けられた時計を見上げた。

「そうだな……。映画の上映時間ギリギリになるのもアレだし……。そろそろ出掛けようか、……志織」

「は、はい……」

急に名前で呼ばれてドギマギしてしまう。

名前で呼ばれるだけで意識してしまうなんて、中学生じゃないんだから!

「潤さん、僕今日行きたい所があるから車借りていい?」

三島課長が車のキーを手に取ろうとすると、瀧内くんが突然そんなことを言い出した。

「えっ、俺たちは?」

「夜には返すから、潤さんたちは電車で行って。あの辺は駐車場が少ないからすごく混むし、電車の方がいいと思うよ」

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