社内恋愛狂想曲
できるだけ端の方に座ったつもりだけど、視線をスクリーンに向けたまま体勢を変えたりすると、肩とか膝が当たってしまう。

このシート、やけに狭くないか?

カップルが密着できるようにわざと狭くしてるんじゃないでしょうね?

心の中でそんなことを疑いつつ、三島課長と文字通り肩を並べて映画を観た。

だけどよく考えたら、カップルシートなんていかにもな名前がついていたって、ただ二人がけのシートに二人で並んで映画を観るだけなんだから、あまり深く考える必要はないのかも知れない。

ただそこに座っているのが、本物のカップルではないというだけの話だ。

肝心の映画の内容はと言うと、ここ数年流行りの不倫とかネトラレ系のわりとドロドロした話で、正直言って共感も感動もできなかった。

夫の不倫を知って憔悴しきったヒロインが、相談に乗って優しくしてくれた夫の親友に惹かれて不倫の泥沼にハマるという、彼氏に浮気されたばかりの私にとってはかなり痛々しい話だった。

実はずっと前からヒロインのことが好きだった夫の親友が、ヒロインの略奪を目論んで、ヒロインの夫を狙っていた不倫相手をヒロインの夫に紹介したというくだりは、なんとも後味が悪かった。
 
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