社内恋愛狂想曲
「色は白、黒、青の3色あるよ。好きなの履いてみて」

「きれいな青色ですね。これ履いてみます」

白いくつ紐を緩めて足を入れてみると、靴底のクッションはほどよく弾力があり履き心地がいい。

くつ紐を結んで、その場で何度か軽くジャンプしてみる。

靴そのものも軽くてストレスを感じないし、これならジャンプ後の着地の際に下半身にかかる衝撃をかなり吸収してくれそうだ。

初めて履く靴がこんなにジャストフィットするなんて珍しい。

「わぁ……これはかなり良さそうですね」

「これはオススメだよ。そのぶんちょっと値段も張るけどね」

「そうでしょうね。でもこれがいいです。せっかく買うならいいものを買いたいと思ってたので、これにします」

三島課長は私が1足目の試着でいきなり決定したことに驚いているようだ。

「ずいぶん気に入ったんだな。でも他のも履いてみなくていいのか?」

「だってこれ、本当にすごくいいんですよ。嘘だと思うなら、潤さんも履いてみてください」

「志織がそこまで言うなら……。太一、それの26.5センチある?」

三島課長は中村さんに出してもらった26.5センチの黒いシューズを履いて、その履き心地を確かめる。

< 336 / 1,001 >

この作品をシェア

pagetop