社内恋愛狂想曲
「おお、これは確かにいい……。俺もこれ買おうかな。ちょうどそろそろシューズを買い替えようかと思ってたんだ」

中村さんが私と三島課長の足元を見ながらニヤニヤしているのに気付き、三島課長は肘で中村さんの脇腹を小突いた。

「なんだよ、ニヤニヤして気持ち悪いな」

「いや……仲良くおそろいのシューズでいいなぁって思っただけだよ」

どうやら中村さんは三島課長を冷やかしたくて仕方がないらしい。

三島課長は「またか」と言いたげに、指先で額を押さえてため息をついた。

「おまえなぁ……。はぁ、やっぱり他の店に行こうかな」

「悪かったって!もう言わないし安くしとくから、うちの店で買ってくれ!」

「……だったら彼女のは目一杯安くしろよ。それじゃあ次はジャージかな」

それからジャージやサポーターなど必要なものを見せてもらい、普段なら買うのを少し躊躇しそうな値段のジャージや、その下に着る長袖のシャツ、運動部の学生がよく持っていそうなおしゃれなスポーツバッグ、そして思いきったプレーには欠かせないサポーターや、バレー用の厚手のハイソックスなどを選んだ。

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