社内恋愛狂想曲
「志織、腕の引きが足りないんじゃないか?こんな風に右腕をもう少ししっかり後ろに引いて、ボールをよく見て、打つ瞬間にボールにしっかり体重を乗せる感じで背筋使って打ってみて」

足元に転がってきたボールを拾って三島課長のアドバイス通りにやってみると、さっきまでとは比べ物にならないほど気持ちのいいサーブを打つことができた。

「ほら、できただろ」

「すごい!ちゃんと打てました!」

「その感覚を忘れないうちにどんどん打って」

「はい!」

三島課長は自分でプレーするだけでなく、人に教えるのも上手らしい。

本人に下心はなくても、こんな風に手取り足取り優しく教えられたら、女子は否応なしにときめいてしまうだろう。

「潤さん、いつもは女子にこんな教え方しないのに、志織さんには優しいですね」

「……うるさいな」

瀧内くんに冷やかされ、三島課長は少し赤い顔をして瀧内くんを横目でにらんだ。

「ねぇ、いつもはこんな教え方しないって、どういうこと?」

私は三島課長がそばを離れた隙を狙って、瀧内くんにこっそり尋ねた。

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