社内恋愛狂想曲
三島課長本人は無自覚かも知れないけれど、こんな気を持たせるような甘いことばかり言われたら、ドキドキしすぎて心臓がいくつあってももたないよ!

シャイな人だから、好きな人に言いたい言葉を偽婚約者の私で予行演習してたりして……。

好きな人がいるくせに勘違いさせるようなことを私に言うなんて、本当に罪な人だ。

私ばっかりドキドキさせられてるなんて知られたら恥ずかしいから、次に会っても絶対になに食わぬ顔をしていよう。



翌日のお昼は葉月からランチのお誘いがあり、伊藤くん、瀧内くんも一緒に会社の近くのカフェレストランに行くことになった。

三島課長は出張から帰ったばかりなので、出張中の報告書の作成や取引先とのやり取りに忙しいらしく、一応誘ってはみたけれど、今日は昼休みもまともに取れなさそうだと言って断られたと瀧内くんが言っていた。

店に入って案内された席に着くと、すぐ後ろの席に座っている男性グループの話し声がやたらと耳についた。

別に盗み聞きをしようと思わなくても、けっこうな声量で話しているので、ざわついた店内でも会話の内容までハッキリと聞き取れる。

この間の合コンはハズレだったとか、うまく女の子を連れ出して一夜を共にしたとか、そんなくだらない話ばかりで、昼時のおしゃれな店で明け透けに話すような内容でないことは明らかだ。

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