社内恋愛狂想曲
「この時期はどこの部署も歓迎会があるだろうし、予定を変更するのは難しいからしょうがないな。みんなの都合もあるわけだし」

「はぁ……そうですね」

「それでどうせ貸し切りにするから、よそで二次会やるくらいならお安くしときますから時間を延長して使ってくださいってさ」

「わーお……良心的……」

なんとありがた迷惑な……!

できればテーブル席を見ないで済む席に座りたいけれど、一応役職就きの私は課長と一緒に上座に座ることになるだろう。

目を閉じるか下を向いていない限りは、常にテーブル席の見える席で、ひたすら歓迎会が終わるのを待つしかなさそうだ。

でも私のわがままで変更にするわけにはいかないからしかたがない。

明日は少しでもいやなことを考えなくて済むように、いつもより多めに強いお酒を飲んでやろう。

……ザルの私が酔えるかどうかはわからないけれど。

「それじゃ、そういうことだからよろしく」

「はい、わかりました」

食事を終えた有田課長はトレイを持って席を立ち、ひと足先に社員食堂を後にした。

私は残りのオムライスを平らげ、有田課長に渡すはずだったプリンを手に取る。

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