社内恋愛狂想曲
“その相手とまだ付き合うとかそういう段階じゃないなら”と前置きする辺り、やっぱり三島課長は超絶いい人だ。

ここは普通、『絶対に俺が幸せにするから、俺にしとけよ!』とか豪語するところじゃないの?

これだけの熱烈な告白をしておきながら、三島課長も私が好きな人は三島課長だと気付いていないらしい。

鈍いのはお互い様ということか。

「私……好きな人がいるんです」

「うん……知ってる」

「ずっと想い続けてる人がいるってわかってたのに好きになってしまって、私には勝ち目なんてないって思ってたんですけど、やっぱり気持ちだけでも伝えようって思って……」

私がそう言うと、三島課長は切なそうに目を細めた。

私は少し笑って、三島課長のあたたかく大きな手をギュッと握り返す。

「好きです」

「……え?」

「私も……潤さんが好きです。大好きです」

三島課長は心底驚いたという感じで、息をするのも忘れて目を大きく見開いている。

「潤さん……大丈夫ですか?」

「えっ?ああ……うん……。まさか志織が俺のこと好きだなんて思ってなかったからビックリして……」

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