社内恋愛狂想曲
「同じですね。私もビックリしました。でも……すごく嬉しいです……」

私がそう言うと、三島課長……いや、潤さんは私を優しく抱きしめた。

「俺も嬉しい……。ありがとう、志織」

「こちらこそありがとうございます」

潤さんの手が、私の髪をそっと撫でる。

そしてその手は大切な宝物を扱うように、おずおずと私の頬に触れた。

「志織……好きだよ」

潤さんは両手で私の頬を包み込んで、ゆっくりと顔を近付ける。

私がドキドキしながら目を閉じると、潤さんはそっと唇を重ねた。

軽く触れるだけの短いキスに、また胸の鼓動が激しくなる。

一度離れた潤さんの唇が再び私の唇に優しく触れ、触れるだけの短いキスをくり返したあと、何度もついばむようなキスをする。

人柄がにじみ出るような優しいキスに、体の奥が甘い疼きを覚えた。

私はこのまま潤さんに身を委ねてもっと触れて欲しいような気持ちになる。

潤さんの湿った舌が唇の隙間からそっと忍び込み、私の舌を柔らかく撫でた。

「んっ……」

思わず小さな声をもらすと、潤さんは慌てて唇を離し、私の肩をつかんで体を遠ざける。

どうして急にやめてしまうのだろうと不思議に思いながらまぶたを開くと、潤さんは私の肩をつかんだまま下を向いていた。

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