社内恋愛狂想曲
「……潤さん?」

潤さんはおもむろに顔をあげる。

キスの余韻でとろけてしまいそうになりながら見つめると、潤さんは大きなため息をついて私の肩に額を乗せた。

「これ以上はヤバイ……。理性が保てなくなる……」

この期に及んで理性を保つ必要はあるのか……?

お互い大人なのだから、ここは男女問わずキスのその先を期待するのが一般的なのでは?

そう思うものの、私から続きを促すのもなんだか恥ずかしい。

しかし潤さんが何を考えているのかが、どうしても気になってしまう。

「えっと……今夜は帰らないでっていうのは、そういう意味で言ったわけじゃないんですか?」

私が恥を忍んで尋ねると、潤さんは慌てて首を横に振った。

「いやっ、そうじゃなくて……そりゃまぁ、ずっと前からそういう願望がないと言ったら嘘になるけど……っていうか、あるよ?正直言うとめちゃくちゃあるけど……」

ずっと前からそんなことを思われていたのかと思うと急に恥ずかしくなってしまい、顔だけでなく身体中が熱くなる。

「そんなこと考えてたんですか……」

「だってほら、好きな子に触れたいとか、キスしたいとか抱きしめたいって思うのはどうしようもないっていうか……。でもやっぱり、こういうことはちゃんとしたいなと……」

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