社内恋愛狂想曲
お互いに気持ちを伝え合ったあと、キスをした。

そこまでは最高の流れだったのに、潤さんが何も準備をしていないと言った。

そのあと我慢できなくなりそうだから少し時間をくれと言い残して10分ほど出掛けていた。

さっきも気になっていたけど、潤さんはその間、一体どこで何をしていたんだろう?

空白の10分間の真相を聞いておかないと、気になって眠れそうもない。

……このままおとなしく寝る気なんてないけど。

「そういえば潤さん、買い物に行く前にしばらく外に出てましたよね?どこに行ってたんですか?」

私が尋ねると、潤さんは少し照れくさそうに顔をそむけた。

「……家の周り歩き回って頭冷やしてた」

「頭……?どこかでぶつけたんですか?」

「あー、そっちの冷やすじゃなくて、ちょっと冷静になろうって意味な。そうしないと理性が崩壊して志織を襲いかねないと思って。恋愛から長い間遠のいてたし、ずっと好きだった志織を前にしたらタガが外れてどうにかなりそうだったから、それだけは避けたいなと……。心の準備もできてなかったし」

そんなことを考えていたなんて、どこまでいい人なんだ!

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