社内恋愛狂想曲
「騙し騙しここまで耐えたけど、いい加減何か食べないとな。起きようか」

潤さんは勢いよく起き上がると私の体をゆっくりと抱き起こし、また何度もキスをした。

「潤さん、こんなことしてるとまた起きるの面倒になっちゃうから……」

「あっ、そうか」

もう一度軽くキスをして、お互いの額をくっつける。

「じゃあ続きはまたあとで」

「えっ、またするの?」

「いや?志織がいやなら我慢する」

「……いやじゃない」

どうやら私が導いたはずが、いつの間にかすっかり潤さんのペースに乗せられ、体の隅々まで懐柔されてしまったらしい。

自分から相手を求めたのも、こんなに何度も求められるのも、恥ずかしいくらい乱れたのも、潤さんが初めてだ。

今まで付き合ってきた人たちとは比べ物にならない……いや、忘れ去りそうなくらいに私は潤さんが好きで、求められると嬉しいし応えたいとも思う。

ベッドから下りる前に、もう一度潤さんに抱きついた。

「潤さん、大好き」

「俺も志織大好き」

二人で笑いながら抱きしめ合って、軽いキスを交わした。

今の私たちはきっと端から見たら、いい歳したバカみたいなカップルなんだろうなと思うと苦笑いがもれた。

それでも誰に迷惑をかけているわけでなし、私たちが幸せなんだから、それでいいか。

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