社内恋愛狂想曲
そしてベッドに横になったまま、腕の力だけで私をヒョイと抱き上げ、自分のお腹の上に乗っけた。

無駄なく引き締まり細身に見える潤さんの体は、ほどよく筋肉がついていてとても力強く、私の体なんか軽々と持ち上げてしまう。

「起こすつもりならこれくらいしてくれないと」

「もう……ホントは起きてたくせに……」

お腹にまたがったまま上半身を倒して、厚みのある胸に顔をうずめると、潤さんの鼓動が響いてきた。

私の鼓動と重なって、なんとなく安心する。

「こういうの、ちょっとドキドキする」

「え?」

「なんか志織に押し倒されてるみたい」

そんなことを言われると、私が潤さんに襲いかかるところをほんの少し想像してしまい、この体勢が無性に恥ずかしくなる。

「もう……またそんなことを……。そろそろ起きないと遅くなりますよ」

急いで潤さんのお腹から下りようとすると、潤さんは私を逃さないようにつかまえて顔を近付けた。

「このままでもう1回キスしてくれたら起きる」

「ホントに1回だけ……キスだけですよ……?」

「うん、だから1回だけキスして」

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