社内恋愛狂想曲
そんなことを考えながらカーテンを開けて部屋に戻ると、振り返った潤さんはいつもより大きく目を開いて無言で私を見た。

あれ……?やっぱり似合わないのかな……?

急に自信がなくなって、他の服に着替えようかと思い始める。

「やっぱり変……?こんな服、似合わない……?」

「かっ……わいい……」

「はぁ……やっぱりかわ……え?」

似合わないと言われると思っていたので、思わず耳を疑って聞き返すと、潤さんは突然立ち上がって私を思いきり抱きしめた。

「すっごい似合ってるよ!めちゃくちゃかわいい!このまま連れて帰りたい!」

私は潤さんの過剰反応に驚き戸惑ってしまう。

「えっ?いや、あの……嬉しいけど、それはちょっと困るかな……」

「わかってる、これから志織の実家に行くんだもんな。でも俺は毎日いろんな志織が見たいから、早く一緒に暮らしたいなぁ……」

自分で言うのもなんだけど、潤さんはどんだけ私のことが好きなんだ!

“恋は盲目”という言葉があるけれど、潤さんはまさしくそれだと思う。

いや……“蓼食う虫も好き好き”の方が正しいだろうか?

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