社内恋愛狂想曲
その言葉が嬉しいと思う反面、両親の前で潤さんの私への想いを聞いていることが無性に恥ずかしくなって、うつむいたまま赤面してしまう。

「志織の何が特別だったの?色気がないとか?」

母め、また失礼なことを……!

いや、確かに私に色気があるとは言えないけれど……。

「いえ、そういうことではなくて……。誰に対しても優しくて、細やかな気遣いができて裏表のないところとか、男性に媚びないところとか、いつも真面目で一生懸命なところとか、もっといろいろあるんですけど、志織さんには他の女性にはまったく感じたことのない魅力がたくさんあってですね……一緒に仕事をするようになってすぐに志織さんの存在が気になり始めたんです」

黙って潤さんの話を聞いていた母が、一口お茶を飲んでまた首をかしげた。

「それはつまり、志織の人間性とか、仕事に取り組む姿に魅力を感じたということかしら?」

「最初はそうだったかも知れません。でも僕が新入社員の歓迎会で先輩に勧められた酒を断りきれなくて悪酔いしてしまったときに、志織さんが介抱してくれたんですけど、触られてもまったくいやじゃなくて、それどころか背中をさすってもらっただけですごくラクになって……ああ、やっぱりこの子のことが好きなんだなぁと……」

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