社内恋愛狂想曲
しまった……はめられた……!

潤さんはきっと話していないだろうと思っていたのに、瀧内くんが真顔であんなことを言うものだから、すっかり信じてしまった。

「潤さんも志織さんも詰めが激甘というか、隠し事がどヘタですよね。全部顔に出てますよ」

「えーっ……そんなに……?」

思わず右手で顔を押さえて、がっくりと肩を落とした。

私がどれだけ隠そうとしても、瀧内くんには何もかも見透かされているらしい。

「それで、何があったんです?」

瀧内くんはどうってこともなさそうな顔でそう言って、三つ目のおにぎりの最後の一口を口に放り込んだ。

「潤さんが話してないのに、私の口から話すのもどうかと思うんだけど……」

「そうですか?それじゃあ潤さんが志織さんをフッたということで、この話はこれで終わりにしましょう。志織さんだって、自分をフッた男がどうしていようと知りたくもないでしょ?」

「えっ?!いや、だからそれはね……」

瀧内くんは私の言い訳を聞こうともせず腕時計を見て立ち上がる。

「ああ、もうこんな時間だ。僕、急ぐのでそろそろ行きますね」

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