社内恋愛狂想曲
ということは、潤さんはジンクス通り私が潤さんと幸せになるように、私にプリンを受け取らせたかったということか。

「運良くプリンを買えて“今日こそ志織に渡そう”と思ったら、志織は有田課長からもらって食べてるし……」

「ごめんね。でもあれは元々、私が買ったプリンなの」

有田課長にプリンを返却されて食べた経緯を話すと、潤さんはほんの少し口元をゆるめた。

もしかして潤さんって、占いとかジンクスをかなり本気で信じるタイプなんだろうか。

「なんだ……。俺はあのとき断られた上に“下坂課長補佐にあげて”とか言われるし、志織は有田課長が好きだから受け取ったのかなとか、俺と下坂課長補佐をくっつけたいのかなとか思って、かなり落ち込んだんだけどな……」

「あのプリンにそんなジンクスがあるなんて知らなかったから。それに下坂課長補佐がプリン大好きだって言ってたし……。1回目のときも下坂課長補佐にあげたんでしょ?」

私が尋ねると、潤さんは真顔で首を横に振った。

「めったに買えないプリンをせっかく買えたんだからと思って、2回とも自分で食べたけど?」

「あれ?下坂課長補佐はもらって食べたって……美味しかったって言ってたよ?」

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