社内恋愛狂想曲
無事で良かったと思いながらスポーツバッグを取り出す。
「それ、バレーの道具ですか?」
うしろで覗き込むようにして見ていた瀧内くんが尋ねた。
「うん、潤さんと一緒にシーサイドガーデンに行ったときに、中村さんのスポーツ用品店で買ったの。まだ買ったばっかりだし、ちょっと奮発していいもの買ったから捨てるのは惜しいもんね」
ファスナーを開けようとすると瀧内くんが隣にしゃがみこんで開けてくれた。
バッグの中には潤さんと一緒に選んで買ったバレーシューズやジャージなどが入っている。
「ああ、潤さんとおそろいのシューズですもんね」
「うん、まぁね……」
潤さんとの初めてのデートの思い出がつまったバッグを肩にかけて立ち上がると、伊藤くんが黙って手を差し出し、バッグを持ってくれる。
伊藤くんの隣にいた葉月がバッグを見て微笑んだ。
「それだけは捨てられへん大事な思い出がつまってるっちゅうこっちゃな」
「そう……。これだけはね、潤さんとの思い出しかないから」
あの頃はまだ恋人同士ではなかったけれど、そのときすでに私は、それまでに知っていた“三島課長”とは違う潤さんの甘さや優しさにドキドキしていた。
「それ、バレーの道具ですか?」
うしろで覗き込むようにして見ていた瀧内くんが尋ねた。
「うん、潤さんと一緒にシーサイドガーデンに行ったときに、中村さんのスポーツ用品店で買ったの。まだ買ったばっかりだし、ちょっと奮発していいもの買ったから捨てるのは惜しいもんね」
ファスナーを開けようとすると瀧内くんが隣にしゃがみこんで開けてくれた。
バッグの中には潤さんと一緒に選んで買ったバレーシューズやジャージなどが入っている。
「ああ、潤さんとおそろいのシューズですもんね」
「うん、まぁね……」
潤さんとの初めてのデートの思い出がつまったバッグを肩にかけて立ち上がると、伊藤くんが黙って手を差し出し、バッグを持ってくれる。
伊藤くんの隣にいた葉月がバッグを見て微笑んだ。
「それだけは捨てられへん大事な思い出がつまってるっちゅうこっちゃな」
「そう……。これだけはね、潤さんとの思い出しかないから」
あの頃はまだ恋人同士ではなかったけれど、そのときすでに私は、それまでに知っていた“三島課長”とは違う潤さんの甘さや優しさにドキドキしていた。