クールな次期社長と愛されオフィス
飲み終えたティカップをそっとカウンターに置き、頬杖をついた湊が静かに言った。
「来週ジャパニーズ・フードショップがオープンする。俺もオープンセレモニーに出席する予定だが、アコも一緒に行こう。このブレンドティを持って」
私も?
ティカップに自分の紅茶を淹れている手が思わず止まり聞き返す。
「一緒にニューヨークへ行ってもいいんですか?」
「もちろん。アコの生み出した企画と商品だ。店頭に並べるまでがお前の仕事だから当然だろう」
「やった!」
思わず手を合わせてぴょんと飛び跳ねた。
そんな私を頬杖をついたまま見ている湊と目が合う。
子供じみすぎた喜び方をしてしまった自分が恥ずかしくなってうつむいた。
「アコ」
優しい声が響く。
顔を上げると、湊の顔がすぐ前にきていた。
「愛してる」
そして私達は久しぶりに甘くて熱い口づけを交わした。
一緒にニューヨークに行ける。
店舗に自分の商品が並ぶこと以上に、湊と2人で過ごせる時間にときめいていた。
何より、誰よりも大切な人。
宇都宮家だろうが、社長だろうが関係ない。
私にとっては湊だ。たった一人しかいない存在。
キッチンには甘いジンジャーの香りがいつまでも漂っていた。
「来週ジャパニーズ・フードショップがオープンする。俺もオープンセレモニーに出席する予定だが、アコも一緒に行こう。このブレンドティを持って」
私も?
ティカップに自分の紅茶を淹れている手が思わず止まり聞き返す。
「一緒にニューヨークへ行ってもいいんですか?」
「もちろん。アコの生み出した企画と商品だ。店頭に並べるまでがお前の仕事だから当然だろう」
「やった!」
思わず手を合わせてぴょんと飛び跳ねた。
そんな私を頬杖をついたまま見ている湊と目が合う。
子供じみすぎた喜び方をしてしまった自分が恥ずかしくなってうつむいた。
「アコ」
優しい声が響く。
顔を上げると、湊の顔がすぐ前にきていた。
「愛してる」
そして私達は久しぶりに甘くて熱い口づけを交わした。
一緒にニューヨークに行ける。
店舗に自分の商品が並ぶこと以上に、湊と2人で過ごせる時間にときめいていた。
何より、誰よりも大切な人。
宇都宮家だろうが、社長だろうが関係ない。
私にとっては湊だ。たった一人しかいない存在。
キッチンには甘いジンジャーの香りがいつまでも漂っていた。