クールな次期社長と愛されオフィス
タクシーにそのカフェまで届けてもらう。

カフェは、小樽の中心街から少し歩いたところに位置している。

昔使われていた赤煉瓦作りの風情のある建物で、店内は天井も高く、所々に置かれた観葉植物と日の光が溢れた癒しの空間が広がっていた。

水のせせらぎのようなメロディがあるようでないような自然の音が店内に静かに流れていた。

この居心地のよさはなんだろう?

店に食べに来ている人達は老若男女様々で子連れのファミリーもいる。

そして、皆が皆笑顔だった。

案内されたのは、厨房が見えるカウンター。

数名のスタッフが黙々と真剣な眼差しで調理に勤しんでいる。

カウンターに置かれたメニュー表を見ると、使用している野菜も肉も卵も調味料も全て無農薬、無添加だと記載されていた。

だから子ども連れのお客がたくさんいるんだ。

皆が笑顔で安心して集えるカフェは、まさに私が理想としているカフェ。

部長はそこまで計算して私をこのカフェに導いてくれたんだろうか?

そうだとしたら、ほんとにすごい。

部長のしたり顔を想像して、1人でこっそり笑った。

回りを見渡すとほとんどが彩り鮮やかなオープンサンドを注文している。

サンドイッチではなくオープンサンドというのは珍しい。

オープンサンドには本当にたくさんの種類があり、アレルギーがある人にも十分選択の余地がある内容だった。

何を選ぶかかなり迷ったあげく、ここのオリジナル日替わりオープンサンドを頼むことにした。

日替わりだから、その日の仕入れできっと決まる。

だけどその分一番新鮮で旬のものが使われているに違いない。

ワクワクしながらそのオープンサンドを待っていた。






< 69 / 120 >

この作品をシェア

pagetop