秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。

そう自分に言い聞かせ、ばれない程度に小さく深呼吸していると、海斗さんに意地悪な顔で微笑まれた。

「反応が初々しいんですね。もっと口説かれ慣れてると思ってたんですけど」

「口説っ‥て、そ、そんな事あるわけないじゃないですか」

慣れていたら、今頃恋人がいるはずだ。
さすがに資料室での一件はそれには当てはまらないだろう。

確かに、口説かれまがいの事をされた事は何度かあった。だが結局は興味があったのは私の両親だったというのが今ではもう慣れたオチだ。


「そうですか?」

そう言って海斗さんがパスタを口にする。
私も手を合わせてビーフシチューを口にした。

‥‥あ、すごく美味しい。
< 147 / 276 >

この作品をシェア

pagetop