秘める二人の、叶わぬ恋の進め方。

ちょうど向こう側の通りに、二人で並んで歩く修ちゃんと今宵さんの姿があった。

今宵さんが何かを話していて、それに修ちゃんが穏やかな顔で笑って返している。

人目をひくような美男美女。

傘をさしていてもわかる。
どこからどう見てもお似合いの二人だった。



「‥‥‥‥‥。」


私の腕を掴む海斗さんの力が緩んだ。

私が思わず二人から目を反らせないでいると、

ハッとしたような顔になった今宵さんと目があった。

修ちゃんにも気づかれて、修ちゃんの顔からさっきまでの優しい微笑みが消えた。

小さく目を見開かれ──‥

三秒間だけ、全ての時間が止まったような気がした。

心に、嫌な感情だけが広がっていく。

ザーっとした雨の音だけが耳を刺す。
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