七色ペンダント
それから数日が経ち、景色は次第に夏の準備を始めた。
日が経つにつれ、私の気持ちはどこか遠くにあった。仕事をしながらも時々ぼーっとしてしまう時がある。
今日も何食わぬ顔で庭の手入れをしていると、平助くんがやって来た。
「文?大丈夫か?」
「大丈夫だよ」
「そうか?最近ぼーっとして気がするけど」
「うん……」
「珍しいよな。文がぼーっとするなんて」
「そうかな.....」
「俺でよければ話聞くよ?」
「平助くん.....
実は、私ね…」
“未来から来た。”
いっそ全てを言ってしまいたい。皆に全部話して楽になりたい。それなのに、私の口は思うように動いてくれない。
「文.....?」