君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
私が苦手かもしれないと思っているんだ。

たしかにこの映画は、エイリアンが地球を侵略しに来るお話で、ちょっとグロテスクで迫力ある映像が話題になっている。

でも、この手のものはわりと平気なんだけど。

だけど、そんなことは言いだせない雰囲気で、私はそのまま彼に手を握られていることにした。


上映開始後一時間。
残酷なシーンに驚きふと隣の悠馬さんに視線を送ると、彼は眠っている。

あれ? 怖いシーンがあったら抱きついてもいいんじゃなかったっけ?

そんなことを考え笑ってしまったけれど、やはり疲れているんだと思う。
彼は帰国してすぐにライフテクノロジー事業部に復帰したようだから。


そっと手を離そうとしたのに、かえって強く握り返される。
起きているのかと思ったが彼の目は閉じたままだった。


「悠馬さん」


上映が終わり照明がつけられた頃、彼に声をかけると、「あっ」とバツの悪そうな顔をしている。
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