君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「わかりません」
「インドのメーカーには俺が電話を入れる。北里は運送会社を当たれ」
「はい」


テキパキと指示を出され、すぐさま電話に手をかける。


「——そんな。その荷物は行方不明ということですか?」


どうやらストライキそのものは解消されているが、そのときに大量の物流システムが滞り、ゼネラル製薬向けの荷物がどこかに紛失してしまっているという返事だった。


「探してください。大至急、お願いします!」


といっても、見つかったとしてもインドでなくなっているので、すぐの輸入は難しい。
血の気が引いた。


「北里。とにかく新しい製品を空輸するように頼んだが、すぐには間に合わないらしい。そっちはどうだ?」
「はい。インド国内で荷物が紛失していると……」


私が伝えると、悠馬さんの眉が上がった。


「ストライキのあと、確認しなかったのか?」
「申し訳ありません」
「申し訳ないでは済まない。医薬品は、ときに人の命に係わる。生産できないでは済まされない」
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