君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
伊佐治さんはすこぶる怒っていて、面会しないと私たちを拒絶した。
しかし、原薬の目処がついたことも知らせなければならないし、工場も動かしてもらわないといけない。

伊佐治さんがドアを隔てた向こうの部屋にいることがわかっていた私は、声を張り上げる。


「本当にご迷惑をおかけしました。昨日、原薬の手配を済ませました。輸入するはずだった製品とまったく同じものを明後日には工場にお届けできます。初日はフル生産に対して四十パーセント程度しかお届けできませんが、翌日からは全量供給をお約束します」


私がじっとドアを見つめていると、それが開き伊佐治さんが顔を出した。


「全量? 打錠機をフル稼働できると?」
「はい。全世界からかき集めました。インドのメーカーの生産が追いつくまでの目処が立っております」


伊佐治さんの反応を固唾を飲んで見守る。


「まさか……。もうクビを覚悟していたのに」
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