君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「共堂製薬、三年も粘られたんですね」


私ならあきらめて他の会社を開拓する道を選びそうだ。


「粘ったというか、俺がミスをしたんだからフォローして当たり前だと思って。その後、別の専門商社から原薬を輸入しなおして商品化したんだけど、頼み込んで品質チェックのための専門機関との橋渡しをしているんだ」
「えっ、原薬を提供していないのに?」


橋渡しだけではさほど利益も上がらない。
原薬を買ってもらってこそやるべきサービスだ。

伝票が上がってこないし、訪問してもその話には至らないので知らなかった。


「あぁ。失敗してしまったことは真摯に受け止めて、だけど挽回するつもりだった。そのためにはできることはなんでもして、信頼回復をしないと」


やはりすごい人だ。
おそらく叱られただろうに、通い続けた上にたいして利益が上がらない仕事を請け負うなんて。普通は足も遠のく。


「昨日言われた通り、三年もかかってしまったけどね。でも、俺としては満足している。それに、あの失敗のおかげで学ぶことがたくさんあったし」
< 18 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop