君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
なにを学んだというの? 
首を傾げていると、ハンドルを操る彼は続ける。


「あのときまでは、原薬の種類や規格だけを知っていればいいと思っていたんだ。商品化に向けてどんな審査をされるのか。はたまた病気に対してどう作用するのかを理解していないから、輸入して満足してたんだと気がついた。それで、製薬に関することは隅から隅まで勉強することに決めた」


だからこれほどまでに博学なんだ。


「そうしたら、それがいつの間にか俺の武器になった。他社との取引でも大いに役立つようになったんだ。失敗は成功のもとってやつかな。俺が北里に知識を身につけろと言うのは、そのせいだ」
「そうだったんですね」


彼はうなずいている。


「俺は三谷商事が好きだし、守りたいと思ってる。そのためには常務に社長のイスを渡すわけにはいかない。だから、誰にも文句がつけられないくらい自分を高めるしかないと思っている」
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