君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「ドゥシャインのことか……。うーん」


悠馬さんも名前を出し、なにかを考え始めた。


「北里、ちょっと」


とうとう呼ばれてしまった私は、仕方なく彼のデスクまで歩み寄る。


「この辺りのラインナップを日本のメーカーと提携して売り出したいそうだが……」


彼は心なしか困ったような顔をして私に英字の書類を差し出した。

英語が得意とは言い難いので本当は読みたくないけれど、これは仕事だ。
目で追いながら訳していく。


「私はこの商品をドゥシャインに売り込みできません。これとかこれとか、日本では嫌われる動物由来の成分ですし」


私が原料を指摘すると、悠馬さんはうなずく。


「原料の内容までわかるとはさすがだな。俺も気になってた。キャシー、この商品は日本では難しいぞ」


悠馬さんが賛同してくれてホッとした。


「でもこれ、問題ないし、よく売れます」


韓国などでは動物由来の原料を採用するメーカーも多い。
カタツムリエキスだとか、ヘビ毒とか。

しかし、日本では安全性が確実でない動物由来の原料は避けられる傾向にある。
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