君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「そうですか」
「そこで、彼女と同行してもらえないか? 俺、今日は外せない会議があって」


初日にぶつかっているし、キャシーさんとふたりきりなんて、イヤな予感しかしない。


「わかりました。ただし、価格の交渉は勝手にしないでください。私はあのメーカーに価格で勝負をしてほしいとは思ってないんです」


キャシーさんに釘をさすと、彼女は肩をすくめる。


「ミス北里は厳しい人ね」


厳しくて結構です!


「彼女の厳しさは、ビジネスには必要だぞ。北里の仕事は、今後のキャシーにプラスになるはずだから、よく見て帰って。それじゃ、頼んだ」


悠馬さんは私をさりげなくかばって、しかしとんでもない難題を置いて出ていってしまった。


私は仕方なくキャシーを車に乗せ、メーカーに向かった。
助手席の彼女は化粧ポーチを取り出し、化粧直しにいそしんでいる。


「ミス北里は、もっとメイクしたほうがいいわ」
「私はこれで十分です」
< 231 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop