君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
彼女は完全に私のことを敵視している。

チラチラと送られる視線が鋭い。
しかも、思わせぶりな言い方だった。


「まあ、そうか。キャシーは相変わらずパワフルだね。それで、仕事の話って? 会社で話しにくいこと?」


悠馬さんはわざと仕事の話に振っているのだろう。

するとキャシーさんはむすっと黙り、日本酒を黙々と口に運んでいる。

そうこうしているうちに、私たちの前にはお造り、キャシーさんにはトロが置かれた。


「北里、遠慮しなくていいから食べて」
「はい、ありがとうございます」


彼に促され箸をつけると、キャシーさんが口を開く。


「ふたりは随分仲良しね」
「そうだね。俺の恋人だから」
「ゴホッ」


悠馬さんがいきなり告白してしまうのでむせてしまった。
じわじわとそれとなくわからせるのかと思っていたのに、いきなりなんだもの。


「大丈夫か?」
「は、はい。すみません」


悠馬さんが私の背中をさすってくれる向こうに、目が飛び出しそうなキャシーさんの顔がある。
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