君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「『会社の仕事なんて』とはいささか彼女に失礼です。彼女は三谷商事を支えてくれているひとりですから」


悠馬さんの反論がうれしい。
しかし、お父さまはそんなスキルは必要ないとはっきり宣言しているのだ。

今まで積み上げてきた努力を否定されたようで苦しくもあるが、悠馬さんと結婚したいのならここは乗り越えなければならない壁だろう。


「海外のクライアントと夕食を共にすることもある。彼らが日本女性に求めているのは奥ゆかしさだ。時に和服を纏いお茶をたててもてなすなんてことも必要になってくる。それがきみにできるかね? 有川さんはそのあたり、抜かりない」


なるほど。それらが上流階級の花嫁修業の一環なのだろう。


「いつの時代の話ですか。今は女性も社会進出が著しく、彼女のように海外のクライアントとも対等にやり合える女性の営業は貴重ですし求められてもいますよ」
「それと一ノ瀬家の嫁とは別問題だ」


お父さまは引く気配もない。
< 290 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop