君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「運転中はキスもハグもできないだろ」
「えっ? あはっ」


そういう意味の『ちょっと待て』だったのね。


「で、なんだっけ?」
「あっ、それでやるからには全力を尽くしたいので、夕飯が作れなくなるかも……」


今ですら手を抜きまくりの掃除も洗濯も、もっとおろそかになるかもしれない。


「そんなことか。大丈夫。外食でもいいし、デリバリーも、俺が作った目玉焼きもある」


彼はクスクス笑っている。


「目玉焼きばかり十個とかはちょっと……」
「うーん。俺も料理教室に行くか?」
「ダメです。私よりうまくなったら、私の立場がないでしょ?」


彼は私よりずっと忙しいし責任ある立場にいる。
仕事に集中してほしい。

お父さまに思いきり反対されたのに、私たち、今ワクワクしてる。

彼との未来を手に入れられるなら、どんな壁だって怖くない。

こんなに結婚に必死になっていることがおかしいけれど、前に進めないでいたときの自分より今の自分が好きだ。

私は弾んだ気持ちを胸に、彼との結婚生活に思いを馳せた。
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