君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
それからすぐに着付けとお茶の先生に師事し、どちらかに通う日々。

といっても仕事もおろそかにすることはできず、残業を避けられない日は休まなければならないので時間が足らず、必死だった。

最低でも半年は通うべきだと言われたお茶の教室も、悠馬さんのつてでマンツーマンで指導してくれる先生を紹介してもらい、励んでいる。

がっ、この先生。とても厳しい。


「手首を動かすようにと言いませんでしたか?」
「そうでした。すみません」
「背筋が曲がっています!」
「はいっ」


終始叱られっぱなし。
最初は緊張でなにを注意されたのか覚えていられないほどだった。

一時間半の教室のあと帰宅の途に就こうとすると、「葉月」とどこからか声がする。


「悠馬さん! 迎えに来てくれたんですか?」


うしろに悠馬さんの姿を確認し、すぐにでも駆け寄りたいところだけど、足がしびれていてそっとしか歩けない。


「ははっ、もしかしてしびれてる?」
「わかります?」
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