天才策士は一途な愛に跪く。

「・・・美桜ちゃん、綺麗よ!!本物のプリンセスみたいだよ。」

「本当に・・!?こんな、こんなに素晴らしい場所と、
ドレスや宝石まで用意してもらって・・。幸せだよ。有難うございます!!」

「美桜さんも、今日から私達の家族の一員ですから・・。
当然のことをしてるまでです。とても綺麗だ。」

「さあ・・。晶、お前もこちらにおいで。」

私はそう言われて、父の前にそっと屈んだ姿勢で頭を下ろした。

「・・・幸せになるんだよ。僕たちの宝物。」

「はい・・。お父様。有難うございます。」

涙が出そうになった。

誰かに、こんなに大切に思われる日が来るなんて・・。

考えてもみなかった。

私の頭にダイアモンドのティアラがそっと置かれた。

美桜のエスコートは、慧の義父である二条氏が駆けつけてくれていた。

その光景に嬉しそうに笑っていた。

ドアが開かれる・・。

私たちは、眩い宵闇の中で明かりに照らされたチャペルの
バージンロードをゆっくりと歩き出す。

私は父と並び、手を引かれて参列してる友人の顔を見て微笑んだ。

美桜は、慧の義母が幸せな涙を流してこちらを見守ってくれていた。

互いに目を見合わせて微笑んでいた。

アオイのピアノが美しい旋律を奏でる・・。

2人の長身の男性が、互いに身にまとったタキシード姿で私達を待っていた。

色々な困難を乗り越えて・・。

どんなことがあっても、諦めなかった二条慧と、命を懸けて、
宿命と向き合って来た山科聖人は顔を見合わせて微笑んだ。

私達を優しい眼差しで待っている人がいる・・。

ベールの先に輝く、秀麗な男性と、美麗な男性の元へと一歩ずつ・・。

歩を進めていく。

「聖人くん、娘を頼んだよ。」

「はい。」

私と目が合うと眩い白いタキシード姿の聖人は嬉しそうに頷いた。

格好良すぎて、思わず目を背けてしまう。



「綺麗だよ、美桜・・。」

「慧も、格好いいよ?」

横では、慧が美桜を見下ろして
見たこともないような蕩ける笑顔を向けていた。

みんなが幸せに・・。
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