時を繋ぐ真実の物語<「私の獣」番外編>
「アメリ様、ただいま戻りました……!」
すると、間近で息せき切った声がした。
いつの間にか、ブランが二人の目の前にいる。
「ブラン、大丈夫だった?」
「こそこそ嗅ぎまわるのは、得意ですから」
ブランは、アメリに向けてにっこりと無邪気に笑って見せる。
「それで……、弱みとやらは握れたのか?」
「弱みというか、ケプラーの妙な癖(へき)はわかったかな」
カールの問いに、ブランは顎先に手を当てがいながら渋い顔をする。
「癖(へき)……?」
アメリが戸惑いの声を出せば、ブランは頷いた。
「ケプラーの部屋を覗いたんです。奴の部屋はひどく暗くて、ほとんど何も置かれていない。そんな中であいつは、じっと水晶玉を見つめているんです。その水晶玉がまた、殺風景な部屋に異常なくらいたくさんあって。気持ち悪いでしょ?」
「………」
アメリとカールの、沈黙が重なった。
やがてカールが、おそるおそるブランに問う。
「収穫は、それだけか? ……ていうか弱みでもなんでもないじゃないか。占術師なんだから、水晶玉を見るくらい普通だろ」
「そうか? 俺だったら、暗闇でじっと水晶玉を見つめるネクラな趣味なんて、誰にも知られたくないけどな」
すると、間近で息せき切った声がした。
いつの間にか、ブランが二人の目の前にいる。
「ブラン、大丈夫だった?」
「こそこそ嗅ぎまわるのは、得意ですから」
ブランは、アメリに向けてにっこりと無邪気に笑って見せる。
「それで……、弱みとやらは握れたのか?」
「弱みというか、ケプラーの妙な癖(へき)はわかったかな」
カールの問いに、ブランは顎先に手を当てがいながら渋い顔をする。
「癖(へき)……?」
アメリが戸惑いの声を出せば、ブランは頷いた。
「ケプラーの部屋を覗いたんです。奴の部屋はひどく暗くて、ほとんど何も置かれていない。そんな中であいつは、じっと水晶玉を見つめているんです。その水晶玉がまた、殺風景な部屋に異常なくらいたくさんあって。気持ち悪いでしょ?」
「………」
アメリとカールの、沈黙が重なった。
やがてカールが、おそるおそるブランに問う。
「収穫は、それだけか? ……ていうか弱みでもなんでもないじゃないか。占術師なんだから、水晶玉を見るくらい普通だろ」
「そうか? 俺だったら、暗闇でじっと水晶玉を見つめるネクラな趣味なんて、誰にも知られたくないけどな」