うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
これは副社長に良いお相手が見つかるまでしばらく続きそうだから。

けれどすぐに我に返り、この後の予定を思い出す。

「ではそのお相手を探す意味で、取引先へ向かいましょう。そろそろ出ないと間に合わなくなります」

時計を見ながらこの後の段取りを頭の中で整理していると、ふと感じる視線。なぜか社長は私をジッと見つめていた。

「私の顔になにか付いておりますか?」

今度はいったいなんだろうか。

げんなりしながらも表には出さずに尋ねると、社長は急にパッと目を輝かせたと思ったら、素早くこちらに来ると私の前でピタリと止まり、私の両肩をガッチリ掴んだ。

「しゃ、社長……?」

急にどうしたの? 戸惑う私に社長は予想だにしていなかったことを口走った。

「私はなんて無駄な時間を過ごしていたのだろうか、いたじゃないか! 廉二郎にぴったりの運命の女性が!!」

「……はい?」

突然理解できないことを言い出したものだから、相手が社長ということも忘れ、刺々しい声が出てしまう。けれど社長は構うことなく目をキラキラさせたまま言った。
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