うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
私、今までどうやって彼と料理を作っていたんだろう。ふたりっきりの空間に至近距離で一緒にいて、どんな顔をしていた?

それさえもわからなくなるほど、動揺している。

もうだめだ、今日告白なんてできそうにない。普段通りを振る舞うだけで精いっぱいだ。

告白することを早々に諦め、料理に集中していく。

「お、美味そうに焼けたな」

「そうですね。副社長、お皿をお願いしてもいいですか?」

「あぁ、わかったよ」

メインのハンバーグも焼き上がり、あとは盛り付けるだけ。

火を止め、副社長からお皿を受け取ろうとした時、ふと指が触れた。

「……っ!」

たったそれだけでドキッとしてしまい、咄嗟に手を引っ込めると、お皿は床に音を立てて落ちた。

「すみません!」

やだ、私ってばなにやっているのよ。
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