うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
「面白かったですね」

「あぁ、久しぶりにテレビを見て笑ったよ」

番組が終わっても、内容を思い出してはまた笑えてしまう。

「あ、珈琲おかわりしますか?」

テーブルに置いてあるふたつのマグカップは空になっている。

すると副社長は「大丈夫」と言いながら私の肩に腕を回し、自分の方へ引き寄せた。

びっくりしながらも、そっと彼の肩に頭を乗せた。

う、わぁ……なにこれ。すごい恋人っぽくて照れる。――けれど幸せ。

髪を優しく撫でられているから余計に。

「なぁ、日葵」

「……はい」

髪を撫でられとろんとなりながら返事をする。

「そろそろ名前で呼んでくれないか?」

「え?」

でも次に言われた言葉にハッとし、身体を戻す。

「会社では副社長でもかまわないが、こうしてふたりでいるときは名前で呼んでほしい」

名前って……そんな……。

「む、無理です」

心の中でさえ恥ずかしくて呼べそうにないのに、本人に向かってなんて絶対無理。
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