[完] 空に希望を乗せて [長編]

試合直前!

いよいよ今日、大会デビューか。カイロを貼ったとこからくる温もりが心地いい。初めてみた大会から約半年が経ったのかな。あの憧れてた場所に私は立っている。選手だけがおりられる、コートのある場所へ…。
初めての開会式。今まで本当にいろんなことがあったな。今日は後悔しないようにがんばろ!私の試合番号は12番、30番、46番。・・・。震えが止まらない。マジで緊張してきた。
「ちょ、茉夏大丈夫?」
愛桜が私の背中をさする。愛桜だって緊張してるはずなのに。
「ほら茉夏、カイロあげるから。持って手あっためな」
しゅっとカイロが飛んでくる。ぱっとキャッチして、お言葉に甘えてぬくもる。愛桜とカナ先輩のおかげで少しは筋肉が緩む。
「茉夏、大丈夫大丈夫。茉夏なら出来るよ。」
「美結ぅ…」
「コールします。女子シングルス試合番号12番」
「うわぁついに来た! 」
「弓場高校結木茉夏さん対水町高校中田琴香さんの試合を第4コートで行います。選手は審判を2人連れてきて下さい。」
「茉夏ちゃんがんばれー」
「応援してるよー」
「愛桜、美結。付いてきてくれる?」
「うん!」
「もっちろん!」
ついに、試合が始まる。
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