秘密の恋は1年後
尚斗さんが選んでくれたのに、気に入らないわけがないじゃないですか。
ずっと焦がれてきた人に見初められ、自信がないと言っても今の私を受け入れてくれて……。
表と裏の顔がこんなに違う人だとは思わなかったけれど、いい意味で裏切られたと思える。
彼の意地悪はいつもちょっと甘くて、考えていることがわからない私を振り回して楽しんでいるような節もあるけれど、それでも結局こうして幸せを実感させてくれるのだから。
唇に触れ合うキスを何度も交わしながら、私にとっては奇跡のようなこの恋を大切に育てていけたらと願う。
「あっ、ダメです!」
突然、着ていたブラウスの上から、ブラのホックがあっさり外された。
まさかの状況に慌てていると、冷静に見つめ返す彼はキスをもう一度落とし、私を抱きかかえたまま腰を上げる。
「つかまってろ」
軽々と抱き上げられた私は、彼の首と肩に手をかけてつかまる他ない。
そのままリビングを出て寝室のベッドまで運ばれてしまい、両脚で囲うように膝立ちになった彼を見上げた。